プードルの耳掃除と耳のケア|外耳炎を防ぐ週1回の習慣
The Poodle Guide 編集部 · 更新日: 2026年7月24日

プードルの耳のケアには、この犬種ならではの理由があります。プードルは耳の穴の中にまで毛が生える珍しい犬種で、さらに垂れ耳のため耳道の風通しがよくありません。毛と湿気がこもった耳道は、外耳炎(耳の炎症)が起きやすい環境です。トイプードルからスタンダードプードルまで、サイズを問わずこの特徴は共通。特に日本の梅雨から夏にかけての高温多湿の時期は、耳トラブルの受診が増える季節です。続けて、週1回のチェック習慣と正しい耳掃除のやり方、そして意見が分かれる「耳毛を抜くかどうか」を整理します。
まずは週1回の「耳チェック」から
ケアの基本は掃除ではなく観察です。週に1回、垂れ耳をそっとめくって次を確認しましょう。ブラッシングやグルーミングのついでに組み込むと忘れません。
- におい:健康な耳はほぼ無臭。甘酸っぱい・発酵したようなにおいは要注意。
- 色:耳の内側はうすいピンク色が正常。赤みや腫れは炎症のサイン。
- 汚れ:少量の薄茶色の耳あかは正常範囲。黒っぽい、量が多い、ベタつくは要注意。
- しぐさ:頭をよく振る、耳を床にこすりつける、耳を触ると嫌がる・痛がる。
においや赤み、痛がる様子があれば、家で掃除して様子を見るのではなく、動物病院へ。外耳炎は早く治療すればすぐ治ることが多い一方、こじらせると慢性化しやすいトラブルです。
正しい耳掃除のやり方
汚れが見えるときだけ、犬用のイヤークリーナー(洗浄液)を使って掃除します。健康できれいな耳をゴシゴシ掃除する必要はありません。やりすぎは自浄作用を壊し、逆効果です。
- 1.リラックスした状態で耳をめくり、イヤークリーナーを数滴〜規定量、耳の中に入れます。
- 2.耳の付け根を下からやさしく30秒ほどマッサージ。クチュクチュと音がすれば液が行き渡っています。
- 3.手を離すと犬が頭をブルブル振って、奥の汚れを液ごと外に出してくれます(タオルを用意しておくと安心)。
- 4.外から見える範囲の汚れを、コットンやガーゼでやさしく拭き取って終了。ごほうびを忘れずに。
綿棒を耳の穴の中に入れるのは厳禁です。汚れを奥に押し込み、耳道を傷つけるおそれがあります。掃除してよいのは「目で見える範囲」だけと覚えてください。
耳毛は抜く?抜かない?
プードルの飼い主が必ず一度は迷うテーマです。かつては「耳毛は全部抜くのが当たり前」とされてきましたが、現在は考え方が変わりつつあります。毛を抜くと毛穴に小さな傷ができ、そこが炎症の入り口になりうるため、トラブルのない健康な耳ならむやみに抜かないという方針の専門家が増えています。一方で、毛量が非常に多く通気が悪い耳や、外耳炎を繰り返す耳では、処理(抜く・カットする)が勧められることもあります。
結論はシンプルで、自己判断で無理に抜かず、かかりつけのトリマーや獣医師に耳を見てもらって決めること。トリミングサロンでは耳毛処理の要否を相談できますし、日本ではプードルは6〜8週間ごとのトリミングが必要な犬種ですから、相談の機会は定期的にあります。サロン選びも含めた被毛のお手入れ全般はグルーミング解説をご覧ください。
水遊び・シャンプーのあとは「乾かす」
耳トラブルのもうひとつの引き金が水分です。シャンプーのあと、川や海で泳いだあと、雨の日の散歩のあとは、耳の入り口をタオルでやさしく押さえて水分を取りましょう。垂れ耳の内側は乾きにくいので、ドライヤー(弱・低温)で耳の外側から風を当てるのも有効です。梅雨どきや夏場は、チェックの頻度を少し上げると安心です。
こんなときは動物病院へ
次のサインは、外耳炎やその他の耳の病気の可能性があります。市販薬やネットの民間療法で様子を見ず、受診してください。
- 強いにおい、黒や黄色のベタついた耳だれ
- 赤み・腫れ・触ると痛がる
- 頭を振り続ける、首をかしげたまま戻らない
- 聞こえが悪くなった様子(シニア犬では加齢性の聴力低下との見極めも大切です)
耳のトラブルはアレルギーなど体質と関係することもあり、繰り返す場合は原因究明が必要です。かゆみや涙やけなど他の症状もあわせて獣医師に伝えると、診断の手がかりになります。トイプードル全般の健康リスクはこちらの記事にまとめています。
まとめ
- プードルは耳道に毛が生える垂れ耳の犬種で、湿気がこもると外耳炎を起こしやすい。梅雨〜夏は特に注意。
- 基本は週1回のチェック(におい・赤み・汚れ・しぐさ)。掃除は汚れているときだけ。
- 掃除は犬用イヤークリーナー+マッサージ+見える範囲の拭き取り。綿棒を耳の穴に入れるのは厳禁。
- 耳毛を抜くかどうかは一律の正解がない。自分で抜かず、トリマーや獣医師に相談して決める。
- 水に濡れたら乾かす。におい・耳だれ・痛みのサインは市販薬で粘らず動物病院へ。




